GREEN GOALS LETTER vol.2|遠藤哲郎教授 研究会レポ―ト

HOME > GREEN GOALS LETTER > GREEN GOALS LETTER vol.2|遠藤哲郎教授 研究会レポ―ト

グリーン・シーズ研究会(2月)

東北大学グリーンゴールズパートナーの記念すべき第1回のグリーンシーズ研究会は、国際集積エレクトロニクス研究開発センター センター長の遠藤哲郎教授にご登壇いただきました。

演題は「演算性能と消費電力のジレンマを解決する『スピントロニクス半導体』でカーボンニュートラルと半導体戦略に貢献する」です。

遠藤先生ご登壇

グリーン社会の前提とされるデジタルトランスフォーメーション(DX)は、半導体技術に支えられていますが、演算性能を高めれば高めるほど消費電力が増える大きなジレンマを抱えています。そのジレンマの解決に挑む世界的な半導体研究の牽引者である遠藤教授が「消費電力1/100~1/1000を実現するスピントロニクス半導体技術」をテーマに、日本の半導体戦略を担うキーテクノロジーを熱く解説してくれました。

半導体テクノロジーにおける産官学の共創を推進する東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センターは、国内初の100%民間投資により世界最大規模の産学コンソーシアムを構築しており、経済産業省による「J-Innovation HUB 地域オープンイノベーション拠点【国際拠点型】」にも選抜されています。

遠藤教授は、この国際集積エレクトロニクス研究開発センターを舞台に、産業革新に向けた「産学共創」、未来社会のための「研究開発」、それらを先導する「人材の育成」に邁進しています。

従来の半導体は、電荷の有無で情報を保持するため、情報を保持するためには電力を供給し続ける必要があります。それに対して、スピントロニクスによる新しい半導体は、電子のスピンの向き(スピントロニクス)で情報を保持します。スピントロニクスは電力の供給がなくても情報を保持することができるため、圧倒的な低消費電力化が可能となります。

遠藤教授は、このスピントロニクス技術によって省エネルギーを支える革新的エレクトロニクスデバイス・システムを創出し、デジタルシフト(社会変革)やカーボンニュートラルの実現に貢献するために、さまざまな企業とタッグを組んで研究成果の社会実装を進めています。そして、自らその担い手となる大学発ベンチャー「パワースピン株式会社」を創業しました。

「社会インフラシステムやクラウドシステム、人工知能やエッジ端末などのさまざまな分野において、消費電力と演算性能のジレンマを解決し、半導体技術、半導体産業によって国力・地域力の向上に貢献するとともに、技術革新によって新しいライフスタイルの創出に貢献する」と語る遠藤教授。その意気込みと覚悟に圧倒される研究会となりました。

参加者のコメントから

いまや生活の中でなくてはならない半導体。その技術革新が、グリーン社会実現のために必要不可欠であることを改めて理解いたしました。消費電力を削減しつつ性能を向上させるということは容易なことではないと思いますが、研究だけにとどめずに実用化に向けて果敢に挑戦されていて、聞いていてとてもワクワクするお話でした。

半導体の量産化技術の確立からその普及までに必要なのは『時間』である、というご自身の経験に基づくお話がございましたが、とても納得感のあるご説明で、今後のMRAMの展望がイメージできました。

PARTICIPATION
参加方法